デジタル補聴器とアナログ補聴器の違いとは

こんにちは、メガネの金剛補聴器担当大橋です。

前回は補聴器を着けるということでお話させてもらいました。

前回の記事はこちらからどうぞ →  補聴器をつけるタイミングと脳のトレーニングについて

今回は「デジタル補聴器」「アナログ補聴器」について書いていこうと思います。

 

そもそも補聴器の構造ですが

大きく分けてマイク、増幅器、イヤホンの3つの部分からできています。

マイクに入った音を増幅器で大きくし、その音をイヤホンから出して耳に届けています。

イヤホンはレシーバーやスピーカーと表現することもありますが、全部同じところを表現していると思ってください。

ただ音を大きくするだけではなく、聞きたい声を大きくし、周囲の雑音などを抑えることが補聴器の大切な機能とも言えます。

 

補聴器にはデジタル補聴器とアナログ補聴器の2種類があります。

最近の補聴器のほとんどがデジタル補聴器と呼ばれる補聴器です。

デジタル補聴器とアナログ補聴器の違いは、音の電気信号処理にあります。

 

デジタル補聴器

 

マイクで拾った音はアナログ信号です。

デジタル補聴器はその音をまずデジタル信号に変換します。

デジタル補聴器の中には小さなコンピュータが内蔵されていると想像してみてください。

内蔵されているコンピュータ、メーカーによって表現が違いますが、

DSP(デジタル・シグナル・プロセッサ)やマイクロチップと呼ばれる部分で音の分析・加工処理を行います。

加工処理をされたデジタル信号は再びアナログ信号に変換されてイヤホンから出力し、耳に音が届けられます。

デジタル補聴器の場合は音をDSPで処理する際に聴力に合わせて音の大きさや音質を細かく調整することが出来ます。

その他、会話以外の雑音を減らす機能や正面からの音を聞き取りやすくする機能もあります。

最近では補聴器が周囲の音環境を分析し、最適な音の出し方を自動的に選択・調整してくれる機能が搭載された補聴器も出てきています。

 

こういった処理により雑音が入りにくく、騒音下でも会話がしやすいなど

お客様ひとりひとりの聞こえやご要望に合わせて細かな調整が出来ることはデジタル補聴器の特徴です。

 

アナログ補聴器

 

アナログ補聴器は拾った音をアナログ信号のまま増幅し、イヤホンから出力します。

デジタル補聴器に比べてパワフルな音が出る一方で、大きな音が割れてしまったり、雑音もいっしょに増幅してしまうといった弱点もあります。

性能・機能の範囲が使用する方の聴力に適していれば十分な効果は発揮しますので、一概にアナログだからダメというわけではありません。

最近はテレビ同様デジタル化が進みましたので、アナログ補聴器はほとんど残っていないのも事実です。

 

 

前回にもお伝えしましたが、補聴器は使い始める前に

個々の難聴や聞こえの程度に合わせて調整することが必要です。

適切なフィッティングにより補聴器はその効果が発揮されます。

アナログ補聴器でももちろん調整が必要ですし、

デジタル補聴器になるとさらに細かく、お客様の好みに合わせた調整が出来るようになっています。

補聴器がいったい何をしているのか、少しでも想像して頂けたのではないかと思います。

 

次回は補聴器の種類や形についてお話させてもらおうと思います。