ネジはなぜ緩む? | メガネを快適に使うヒント
- 2025.12.04
- メガネのコンシェルジュ
メガネを使っていると、
「最近ゆるんできたな…」
あるいは逆に「全然動かないくらい固い…」
そんな変化を感じることがあります。
これは丁寧に扱っていたとしても、構造上・素材上どうしても起きる現象です。
だからこそ、気づいたときにお店で調整することが メガネを長持ちさせるコツになります。
固すぎても、ゆるみすぎてもメガネにとって負担
ネジがゆるみすぎると、
・メガネが安定しない
・レンズの角度が変わる
・見え方に微妙なズレが出る
逆に固すぎると、
・開閉のたびにヒンジ(蝶番)へ余計な負荷
・フレームの変形
・最悪の場合、割れにつながる
どちらに転んでも、メガネは使いづらくなってしまいます。
“ちょうどいい状態”を保つことが、見え方にも掛け心地にも影響します。
ネジがゆるむ原因
メガネのヒンジ(蝶番)は金属でできています。
金属は温度によってわずかに膨張・収縮するため、外の冷気→室内の暖房→体温といった温度変化のたびに、ほんの少しずつネジが回ります。
ここはもう「そういう構造だ」と割り切って大丈夫です。
さらに、
・テンプルの開閉
・片手で外すときのねじれ
・汗や皮脂、ヘアワックスなどが入り込み摩擦が落ちる
これらが積み重なると、時間とともにネジがゆるむ方向へ動きやすくなります。
なるべく両手でのかけ外しを心がけましょう。
汗等がついたら拭きとっておくのもポイントです。
夏〜秋は“固くなる”人も多い
ネジの変化はゆるむだけではありません。
むしろ夏〜秋にかけては 固着(かたまり)に近い状態 がよく起きます。
・高温で金属が膨張し、ネジ穴と密着する
・汗と共に埃が入り込み、乾いて固まる
・汗の塩分による酸化・サビ
最近の夏は特に暑いため、秋に“ガチッ”と固まり、動かなくなっていることも珍しくありません。
なるべく高温環境(車の中に放置など)を避け、汗をかいた後は水洗いをしてもらうことで固着を防ぐこともできます。
ネジが錆びて折れてしまったりすることもありますので、汗には特に要注意です。
普段の癖で、負荷がかかりやすい動き
生活の中で“ついしてしまう”ことも多いのですが、
メガネの寿命やネジの状態を考えると、できれば避けてほしいことがあります。
・片手で外す
→ 片側にねじれが入り、ヒンジとネジに不均等な負荷がかかります。
片方だけネジが緩む、といったケースが起こりやすいです。
・頭に乗せる
→ テンプルが大きく広がり、変形しやすくなります。
調整が必要になるケースが非常に多い動作です。
ネジを受ける部分が変形してしっかり止まらなくなるケースも。
・バッグの中にむき出しで入れる
→ 振動・荷物の重みが直接かかり、ネジ・フレーム・レンズすべてに影響が出ます。
カバンの中のものに押しつぶされて変形するだけでなく
レンズ・フレームにキズがつくことも。
・高温下で放置する
→ 車内、調理中の熱、暖房の直撃など、素材が軟化しやすい環境では
フレームの変形やレンズのコーティングへの負担が大きくなります。
どれも“やってしまいがち”ではありますが、この4つは避けていただくと、メガネの状態は確実に安定します。
お店で整えられること
当店では、
・ゆるんだネジの締め直し
・固着したネジの緩め処理
・ネジ交換
・ゆるみ止めの処置
・メガネフレームの歪み調整
などなど、メガネに必要なメンテナンスをまとめて行います。
ネジをいじるだけではなく、メガネ全体の状態を整えるのがポイントです。
まとめ
ネジの状態は、メガネの見え方・掛け心地そのものに直結します。
ゆるみすぎても、固すぎても、快適とは言えないメガネになってしまいます。
ただ、どちらの状態も“誰にでも起きる自然な変化”です。
定期メンテナンスのご利用で、メガネはもっと長く快適に使えます。
当店では3ヶ月に1回の定期メンテナンスをオススメしています!
ぜひお気軽にご利用くださいませ。