補聴器の『チャンネル』について

補聴器の『チャンネル』について

こんにちは、メガネの金剛補聴器担当 大橋です。

今回も引き続き補聴器の効果を最大限出す為の機能について書いていきます。

 

前回、音を大きくすることに関して書いていきましたが、

今回はチャンネル数について書いてみようと思います。

いきなりチャンネルと言われも、

チャンネル?テレビの?

と、補聴器のチャンネルはピンとこないと思います。

補聴器のカタログにはチャンネル数というものが表記されているものが多いです。

ものによってはバンド数という表記のものもあります。

簡単に言うと、補聴器が音を調整する際のポイントの数になります。

音には高さ、周波数の違いがあります。

聞こえてくる音の高さは様々なので、それぞれに合わせて音を調整する必要があります。

チャンネル数は調整するポイントをどれだけ分割して考えることが出来るか

……といったイメージになります。

 

極端な例ですが、500Hz~2000Hzの音を聞きたい時に

調整するポイントが1点しかなかったとします。

そうなるとこの音域の音が入ってきた際、

音を上げたい時に500Hz~2000Hzの高さの音は全部上げないといけなくなります。

逆に、下げたい時は全部下げないといけなくなります。

 

例えば調整するポイントが500Hz、1000Hz、2000Hz

と3点あったとした場合。

それぞれに上げ下げを設定出来るので

500Hzは下げたい、1000Hzは少し上げたい、2000Hzは大きく上げたい、

という風に細かく設定することが可能です。

 

例えばこちらはフォナックという補聴器を調整する為の画面の一部です。

赤い枠の部分が周波数、青い枠の部分が入力音圧(補聴器に入ってくる音の大きさ)、

緑の枠が調整する際の分割数を表しています。

フォナック補聴器の場合、チャンネル数はグレードにより8ch~20chまであります。

例で選んでいる補聴器は20chある補聴器なので調整するポイントを20分割まで選べます。

例では6分割を選んでいる状態です。

調整する際にはわかりやすくする為に3分割から選べるようになっています。

 

例えばこちらは20分割で1000Hzだけ選んでいる画面ですが、

細かすぎて逆にわかりづらくなってしまっています。

ちょっとややこしくなってきましたので一旦整理します。

今、見てもらった補聴器の調整画面上の分割数は

あくまで調整するときの分割数です。

例の20chある補聴器は例え調整時に6分割で調整していたとしても

実際補聴器内部で音の処理をするときには、20chに分割して処理されています。

調整画面上で20chに分けて調整することも出来ますが、ピンポイントで調整することよりも

ある程度まとまって調整することの方が多いので、少ない分割数も用意されています。

 

チャンネル数は補聴器を調整する際のポイントを細かく分けることが出来る意味合いと

実際に補聴器に入ってきた音を処理する際のポイント数を細かく分けられる

この2つの意味合いがあります。

 

補聴器の調整画面上では、主に125Hz~8000Hzの音を処理しています。

実際は、補聴器は高音を出すのが苦手だったりしますので少し違うのですが、これはまたの機会に。

チャンネル数が多くなればなるほど、ひとつのチャンネルが分担する周波数帯が短くなります。

20chの画像はわかりにくいですが、すごく細かくなっています。

補聴器はひとつのチャンネルごとに音の処理をしていく機械なので

分担している周波数帯が短いほど、より精密に音の調整を出来るということです。

 

より精密に調整が出来た方が聞こえやすい音になる可能性は上がりますので

チャンネル数が多い補聴器ほど、より聞こえやすくなる可能性は高まります。

 

調整する際にはオージオグラムと補聴器の特性、効果測定の結果を比較して効果を確認します。

補聴器にはオージオグラムに合わせて、ある程度自動的に調整してくれる機能がついているのですが、

実際に使ってみてもらうと色んな音に対しての反応が出てきます。

その際には各周波数帯に合わせて調整が必要になってくるので

より細かく分割できるチャンネル数を持っている補聴器ほど有利になります。

もちろん調整する側のスキルが必要なのは大前提ですが。

 

一概にチャンネル数だけで決まるものではありませんが、

補聴器のチャンネル数は大は小を兼ねる部分はありますので

多すぎて困るということはありません。